依頼人との打ち合わせは済んだものの 話ばかりで出されたコーヒーは手つかずのままだった。 ぬるくなってしまうと美味しくなくなってしまうが 残すのも勿体ないと口をつけたところ 猫舌のあたしにはちょうどいいくらいになっていた。 とりあえずこれを飲んで…
「――ようやく明けたか」外はまだ太陽こそ昇っていないものの 群青の空がしらじらと明るくなり始めていた。 傍らに眠るのは我が相棒、日付は3/15 といってもここはクーパーの運転席と助手席で 俺たちは暖房もつけられない車内でがっつり完全防備だ。 世のバカ…
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